乳房の痛みを心配して来院される方が、当院にも多くいらっしゃいます。生理の前などに張って、乳房全体に痛みを感じる場台は一時的な女性ホルモンの変化による痛みと考えられます。
また、生理の周期と関係なく痛みが起こることもあります。左右の乳房のどちらか一部だけが強い痛みを感じる、という場合もあります。痛みの多くは治療を必要としない、乳がんとは関係のない痛みです。
しかし痛いから乳がんではない、乳がんは痛くないという断定は危険です。乳腺症(乳房の痛みの原因となる良性の所見)に乳がんが合併している場合や、炎症性乳がんという特殊な乳がんの場合は痛みを伴います。
また、乳腺症とよく混乱される『乳腺炎』は授乳中に多く、痛みに伴って局所が赤くなったり熱を持ったりし、高熱が出ることもあります。授乳期ではなくても乳腺炎になることもあります。